京都国立博物館



館の建物自体が重文。出色の常設はもちろん、庭園も見ごたえあって、好きな人にはたまらない博物館。
収蔵物も含めてなら、ここがマイベストでしょう。
わざわざ遠方から来てまで行く価値あるかは人によるけど(見たいものが出てるならって感じ)。


9:00〜17:30/月曜休館
常設420円(特別展別途) 毎月第2・4土曜常設無料公開
http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html

                                                  2005年4月撮影。

七条通に面したエントランス。
なんとなくここが正門ぽい。
けどほんとは「南門」なのだ。
「正門」はこっち。西側の旧門。
重要文化財。
最近こっちが好きで愛用。
門アップ。
昔は切符売り場とかあったっぽい。
・・・・美しい。




「特別展示館」。重文。
片山東熊(とうくま)設計。
夜はライトアップされるらしい。
・・・・でも17:30までなのに。
コリント風の柱が、
でも平面で張り付いてるのが
いかにも近代偽洋風建築っぽくていい。
破風の彫刻。一見パルテノン風だけど、
実は毘首カツ麿と技芸天。
しかも技芸天、
顔がすっかり天平美人です(笑)。
庭の噴水ごしに見る。
中央に「考える人」が。




ロダン「考える人」。
あの有名な。
こんなところにこんな風に置いてあるけど、歴とした本物です。
ほら。
ちなみにこれは1880年鋳造で、
かなり初期のもの。
当然リアルタイム。さすが。
でも野ざらし。
だから寄れるし触れるし、
なんなら舐めたっていい。
鋳造だから、世界にひとつ
ってわけじゃないけど。
でもやっぱり太っ腹な感じ。




庭の一角にお地蔵さんが・・・。
と思ったら、これが実は展示作品。
ちゃんとキャプションついてます。
敷地の隅っこには古い橋の石柱が。
奥が三条、手前が五条。
秀吉の時代のものらしい。
これも展示作品(複製)。
金銅製だけど、当然、野ざらし。




家形石棺。
古墳時代、6世紀のもの(!)
こっちは江戸時代のキリシタン墓碑。
京都市内のお寺の境内から
見つかったらしい。
ここらへんはとりあえず石。
中にはなんと平安京の石材も!
でも野ざらし(しつこい)。
ていうか、ベンチにされるで(笑)。
馬町十三重石塔。
鎌倉時代。
十三重って(笑)。




東の庭にある「茶室 堪庵」。
午後4時まで公開。
昭和33年。
こじんまりとかなりいい感じ。
人もいないし。
ここ、貸し出しOKだそうな。
一日借り切って美芸鍋in京博ってどうよ。
堪庵のお庭。
新緑絶品。きっと秋も。




同じく東の庭の「墳墓表飾石造遺物」。
朝鮮時代(1392-1910)。
文官。 こども。 ひつじ・・・。




(常設館)
中身はすごい、常設館(詳細下記)。
外観撮るの忘れた・・・。
敷地内に「からふね屋」が。
 ガラス張りでよさげ。
入館しなくても利用OK。
西門の北側。
方広寺の石垣で、国指定史跡らしい。
誰も気づきもしなければ見もしない。
もちょっとなんかこう・・・どうよ京博?
はい、今日は曽我蕭白展でした。よかった。充実。なんせ狩野さんの解説キャプがいい。


建物、庭園もさることながら、やっぱり京博は、なんといっても常設が見物。
鳥獣戯画。長谷川等伯。伊藤若冲。曽我蕭白。狩野派諸々。そして漆の美濃屋コレクション。
さすがにいいもの持ってます。日本絵画、とくに近世。好きな人なら展示変えごとに通っても飽きません、絶対。
そんなすごいものが、当たり前のようにずらずらと並んでて、しかも月2回無料公開だなんて太っ腹。
美濃屋コレクションは、表完さんに聞いて見に行って吃驚。すごい。すごすぎ。
とくに稲垣家のお重、お盆。なんて精巧な細工。色と艶はどこまでも深くて透き通ってるし。
漆って、こんなにすごかったんだなあ。今まで何見てたんだろう。でも今さらでも、知れてよかった。表完さん、ありがとう。って。
鳥獣戯画も、一巻が有名だけど、二、三、四巻も、負けないくらいすごいと思う。麒麟とか幻獣も登場するし。
ときどき頑張る常設企画展、もっと日常的にがんばってほしいなものであります。

ところで。
賛否両論の最近の京博。いわゆる大物展覧会が多くて、何年か前には「スターウォーズ展」とかまでやっちゃったもんだから、
「商業主義、大衆に阿ってる」なんて非難もされてるけど。
でも、それがどうした。
大衆趣味結構。
人が代価を払って見ようとする、その意味と価値をもっと考えるべし、美術・芸術界。
「ありがたい」だけの芸術なんか、滅びていい。






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