松屋長崎(matsuya-nagasaki)



松屋長崎のカステラ。

美味しい。ものすごく美味しい。けど、ものすごく普通。
多分、普段あまりカステラを食べない人がいきなりこれを食べても、それほど美味しくは感じないと思う。
でも、主食のようにカステラを食べつけている人なら、きっと目を剥く。
しなやかで滑らか。味は淡白。抵抗なく咽喉を通る。お茶が要らない。

この上なく美味しいけど、インパクト皆無。
というか、インパクトがないことがインパクトなのだけど。

たとえて言うなら、とびきり美味しいお米に近い?
いつもそれを食べている人には、あたりまえの美味しさ。
そもそもごはんをあまり食べない人には、そこそこのおいしさ。
でも、普段、そこまででないお米を食べている人には感動ものの美味しさ。
・・・・いや、逆か?
いつもその美味しさをあたりまえだと思っている人が、ある日そうでないものを食べて愕然とする。
そして今まで食べていたものの凄さをやっと本当に理解する。そんな感じ。
空気のような、水のような、平和のような、そんなような美味しさ。

ほぼ予約完売。出店、支店、通販なし。
商品はカステラとマドレーヌのみ。
(ちなみにこのマドレーヌも水面下で噂のもの。ただし以前食べたときは”普通”だと思った。要再検証。)

ある意味、「京都的」なる名品の典型。
お茶とか、お豆腐とか、漬物とか、お干菓子とか。
まあ、要するにマニア向けってことかと。
万人にオススメはしないけど、「カステラ」と聞いて目の色変わるような嗜好の人に、ぜひ一度食べてみて欲しい。
・・・・って、私のツレにそんなんおんのか?(笑)


丸太町室町南東角
075-231-7272
日曜定休


                                                    2005年4月。

外観。「開店休業」を絵に描いたよう。
内カーテンは閉まってるし、
立て看板もしまわれてるし、
「やる気あるんか?」って感じ。
ないでしょう、もちろん。
予約分で売り切れの日がほとんど。
ごくまれに在庫のある日だけ、
「カステーラ」と書かれた
白い立て看板が出ている。
ごくごく稀に。
外包装。 内包装。
1本1260円。
これが高いか安いかは人によるかと。





箱の中に、説明書きとカステーラ。
セロファンぽいビニールで包まれてる。
日持ちは3日。
見た目も切れ心地も
とっても上品。
でもすごい弾力で包丁に沈む。
超ナマモノにつき、即日完食がベスト。
刻々と味が硬化します。マジで。
翌日になると別人のよう。
ちなみに、手提げはこれ。
無銘、白無地。
シンプル。というかか・・・・(笑)。





(PHOTO未)
大阪・長崎堂の復元カステーラ。 日本橋・文明堂の「吟匠」。
お、おいしい・・・。
「カステラ1番、電話は2番〜」
福砂屋のカステラ。
黄身が濃厚で、ザラメが素敵。
別の意味で、やっぱりマイベスト。
お遣いものにするなら断然こっち。
日持ちもするし。
福砂屋の五三焼。
予約のみの販売で、ちょっとお高い。
標準のより上品な気がする。
そして標準の方が好きかも。





今出川通りにある「越後屋多齢堂」さん。
焼き立てがケースに入ってて、その場で切って箱に入れてくださいます。
これで500〜600円くらいだったはず。
もちろんフレッシュ。 ふわふわ系で、ふわっふわ!
切り口がよろしくないのも
ふわふわ度の証ということで。
もちろん時間との勝負。






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