去年仕事がらみで知ってからずっと行ってみたかった料理の鉄人ムッシュ坂井のフレンチレストラン。 2008年2月9日に、ラ・ロシェル大阪開店10周年記念に坂井シェフを迎えて開かれた「美食会」にお邪魔してきました。 ………いや〜〜美味しかった。すご。 なんか「フレンチ」の概念変わりましたよ。ほんまに。 [La Rochelle OSAKA(ラ・ロシェル大阪)] 公式HP http://www.2323.in/ 大阪市中央区本町3-3-5つるやゴルフ本店B1 06-6281-2323 11:30〜15:00(14:30LO)、17:30〜22:00(21:00LO)/無休(貸切注意) 2008/2/10 |
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110名まで入る大フロア。 ガラス張りのキッチンが見えて 豪華な雰囲気なのに活気もある。 今日はイベントなのでちょっといつもとちがう雰囲気ですが、 このフォーマル感と華やかさは 特別な集まりにほんと似合う。 一人7800円とかで貸し切りパーティーができて意外に安い! 人数が合うなら断然お得だ。 |
ムッシュ坂井のご挨拶。 すごい人なのに全然えらそうでなく、 「気のいいおっちゃん」って感じ。 フレンドリーでチャーミング。 それにしても意外だったのが 「ぼくはお酒が飲めないんで」の一言。 それは、地位を確立された今は もうそんなことはないだろうけど、 駆け出しの頃や修業中は 苦労も多かっただろうなあ。 ましてとかく「ワインとの相性」が言われる 印象のあるフレンチという分野だし。 という感じにへええーと思った次第。 |
料理界の人というのは総体的に シャイで口下手な人が多い印象です。 語りたいことがあっても うまく言葉にできなかったり、 することに抵抗があったり、みたいな。 だからなかなかこうして作り手の人柄や 何かに触れる機会ってないんですけど、 作ってくださった料理をいただく という流れの中で、 作り手と受け手の間の距離は やっぱり近い方が私は好きです。 きっとお互いにとってそうだという意味で、 それが望ましいと思う。 キッチンが見えるとか、 シェフが出てきて言葉が聞けるとか、 そういうのはだから好きですね。 ベック・ルージュなんかそういう部分も 好きなんだろうなー。 |
ホスピタリティいっぱいなんですね。 厳しい世界だから現場では当然 顔もちがうんだろうけど、 それを感じさせない柔らかさ。 どんなにすごい人でも偉そうにしてたら すごさ半減だと私は感じる。 |
<アミューズ> ラングスティーヌ(手長海老)と アワビのソテー 生姜の入った香草スープ仕立て 手長海老ふわっふわ! 素材が、もうとにかくべらぼうにいい。 スープは生姜と何かの香りと ちょっと酸味が効いてて 不思議に異国的に美味しい。 最初のひと皿のサプライズの意味でも、 「導入」としてなるほどなーと思った次第。 |
<オードブル> キノコのクレームブリュレ グルヌイユ(蛙)のソテー 白ワインのゼリー ニンニクムース添え とろっとろブリュレ濃厚キノコ未知の味。 ニンニクムースはこれでフランスパン1本余裕でいけるおいしさ繊細さ軽やかさ。 メニューでは「添え」となってるけど、 決して「添えもの」ではない。 というか単独で成り立つくらいでなければ 添えものとしての力もまたない ということなのかと。 |
ワインゼリーも左に同じですね。 グルヌイユは食用蛙かー! ほんと大奮発の内容ですね。 最初のご挨拶でムッシュが 「採算度外視。赤字です」 と笑っておられましたが 全然マジなんじゃないでしょうか。 目が点。 |
<魚料理> 舌平目のムニエル ブール ドゥ ミセル チョリゾのパヴェ 食べる機会の多い食材ほど ちがいもよくわかります。 舌平目すげー。 肉質も食感も申し分なかった。 上のアミアミとナッツも。 ソースも。 惜しむらくは、 このときサーブしてくれた子が ちょっとあまり詳しくない子で、 お料理の説明が聞けなかったこと。 メニューの料理名では何が何やら ビギナーにはさえさっぱりですよ。 |
<お口直し> リンゴとブドウのグラニテ |
<肉料理> 子羊のロティ ジュとバルサミコのソース もう結構食べてるはずなのに、 「うわーおいしそう!」 で、別腹キュキュキュ。 これって少しずつ順番に出てくる 食事の基本的ポイントというか、 ある意味本質のひとつなんでしょうね。 盛りつけとか美しさとか 目を楽しませる工夫っていうのは、 単に見てキレイってだけでなく、 「わあー」というサプライズが より美味しさを増加させるという、 そんな意味合いも あるんだろうなーと。 今さらながらにそんなことを思った。 |
中央は人参のムース。 手前のかわいいのは、 プチトマトとニンニクと金柑を ローズマリーの枝で刺したもの。 |
<デセール> ミルクシェイクのアイス 黒胡椒風味 ジュドフレーズとショコラを添えて 衝撃のデセール。 おいしかった。すごかった。 ひっくり返りそうになった。 ケーキとか洋菓子とかチョコとか、 もう大概びっくりするようなのを 食べてきたと思うのですが、 あるところにはあるんですねー。 というか、「洋菓子としての洋菓子」と、 「食事の最後に食べるデザート」は、 これは根本的にちがう料理なんだと思う。 コース料理って、1皿目からデザートまでの時系列の計画の中に一つひとつが位置づけされてて、それでぞれぞれがそうなっていくんだろうと思うから。 いやーしかしおいしかったアイス。 ちょっと忘れられない。 あとチョコも。 ここんとこいくつか食べた 美味チョコの中で勝るとも劣らない。 というか「チョコ菓子」でなく 「チョコ」としてはベストでしょう多分。 そして沈黙……。 |
ラ・ロシェル大阪を任されてる ここのシェフ長のご紹介。 まだ若い。33歳とおっしゃったか。 |
やっぱりシャイで超緊張。 「えー本日は…」の 最初の1フレーズが終わるや 「かたいから」と坂井さん笑顔のツッコミ。 |
でも最後までかたい。 でもそれでいいと思う、今は(笑)。 がんばってください。 |
最後はムッシュが各テーブルを 回ってくださいました。 一緒に回ってカメラ係に徹しているのが ラ・ロシェル大阪のマネージャー氏。 この方も最初から最後まで すごいホスピタリティでした。脱帽。 |