さくら井屋(sakurai-ya)



デッドストックの戦前の木版千代紙でお箱を作ってもらえます。
沼田元気著「京都スーベニイル手帖」で知ったお店。
さっそく訊ねてみて、大切そうな雰囲気に惹かれてひとつ注文しました。
待つこと3週間。「宝箱」という言葉がぴったりの、素敵なお箱の完成です。



新京極三条南東角


                                                    2005年7月。

さくら井屋さんの包装紙にくるまれてます。
開けると無地の紙箱。
薄紙に包まれて、これこれ。





天面がその千代紙。
でも綿が入ってお箱に仕立てられると、
紙単品で見てるのとは違って、
ふっくら柔らかな感じ。
B5がきれいに入る大きさです。
お箱の色はたしか5色。
赤、黒、紫、緑・・・・と、なんやっけ?
お店のご主人(素敵な老婦人)は
「あんたはんやったら緑のイメージ」
と言ってくださったけど、赤に。
すみませーん(笑)。
少しだけ紙が余ります。
これはノートのしおりにしましょう。
紙風船の柄。
細かい雲母の入った紙に、
惜しげもなく色を乗せている。
紙の地が出てる白いとこは、
かすかにキラキラ・・・。
それにしても絶妙な色合わせ。





ふたの裏側に「さくら井屋製」の札が。
完成品確認のときに、ご主人が
「ここにこう入れたります」と
わざわざ仰ったのが印象的だった。
つまり「さくら井屋」というのは
そういう存在であると。
あるいはあったと。
実感できないのが残念です。
このくぼみ、角を丸めてあるので、
手に馴染んで使いやすいのです。
でも、弧にえぐれた部分に
これだけぴったりきっちり
紙を張るって凄いと思うんですが。
箱つくりの職人さんの手づくり
というのを、こういう部分に感じます。







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